デイジー







機械みたいに精妙で機能的な整い方をした肩甲骨のでっぱった背中から耳朶に息をふきかけると、う、と意味不明の色っぽさなんて当然皆無のうめき声が聞こえる。頭の後ろあたりがとけて窪みから溢れかける蜜蝋みたいにゆらゆら熱をもっていて、息まで熱くなってるのがわかる。ぐりぐり鼻面をおしつけながらついでに押しつけると、堪えきれないような声で名前を呼ばれてますますナルトの頭の中は沸騰したようになる。

信じられない。サスケの背中なのだ。傷痕は首筋にめぐるようにあって、それから肘のところ、さっき一回したとき抱え上げた膝の裏側と脹脛、白く火傷跡みたいに残っているから正真正銘、サスケなのだ。

泣きたい気分になる。

おまえ俺のきもち知ってンのかな。
しんねえのかな。
しんねえならしんねえできっといえねえよ怖いから。
知ってたら知ってたで俺きっと嬉しくて泣いちまいそう。

なんでおまえ俺にこんなことさせてんの。
痛いか。俺は痛えよ。でもやめたくないんだ。

なあ、いつか、いつかだ。
アルバムの中の写真みたいに古ぼけて遠いいつかだ。
もし俺が、俺がさ、言えたら、もし言えたらアホかとかバカとかウスラトンカチとかいってくれ。
なあ、なあ、なあ。
なのに、もういっぱいでおまえの名前しかよべねえよ。











「デイジー」/ナルトサスケ











いやあのう、デイジーって言葉が
かわいくってお花もかわいくって、
ナルトにすんごい似合いそうじゃない?って思っただけで、
そんだけで……(退場)




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