『む、……むりだ無理ッ、できねえって』 『……ほんとに、無理?』 こみあがる吐き気と痛みに赤や緑の光が目の前で踊って眩暈までしてきて、口元を押えたまま何度もうなずく。耐えられない。気持ちがわるい。めったにどころかほぼはじめてになる彼の弱音にすこし辛そうな顔をして覆い被さっていた男は深呼吸をくりかえした。堪えた声は掠れている。 『ちょっと、がまんして』 『ぃ、う……』 『力まないで、……抜くから』 ずる、と引きずり出される痛みと気色の悪い感覚をどうにか堪える。はあっと大きく息を吐き、眩暈が視界の隅のほうにひいていくのと同時に頭が晴れる。一気に込みあがってきたのは罪悪感だった。わるい、と呟くとなにが、と笑う気配が返り後ろからひきよせられる。わるい、ともう一度つぶやくといいよ、と声がして嘘みたいにやさしいキスで言葉をとられた。 自分以外の体温がある暑苦しさで目が醒めた。 汗を吸い込んでぬるみ、はりついたタンクトップは気持ちがわるい。寝癖のついた頭をかきながら起き上がったサスケはタンクトップを首から引き抜き、メガネを探す。だが見つからなかった。サスケはとなりで裸の肩をむきだしに寝ている男をみおろした。 極端に色素のない髪や睫毛は太陽の光をすかして粉砂糖の糸のようだ。 おそるおそる、触ってからは無造作に存外すなおで指どおりのいい髪をいじっていると億劫そうに眉をひそめる。見た目の印象どおりやはりカカシは寝汚かった。 左眼の傷をなぞるようにするとぱしりと手を握られた。サスケの肩がはねる。 「…」 「サスケか」 いぶかしげな顔がとたんにほどけてゆるく笑ったのにサスケの手から力が抜ける。が、あっというまにカカシはうめいた。 「ぅ〜、まぶしい…」 「おい」 「休みなのになんでおまえこんな早いのよ」 こんなに暑ければ二度寝もできやしないじゃないかとカカシはぶつぶつとぼやく。手探りでサイドボードを探り、片手でメガネをかけ欠伸をした。 「オレのメガネしらねえか?」 「ん?おまえの?」 「なんも見えねえ」 「洗面所」 「風呂かりたあとちゃんとつけた」 「布団のそば」 「あったらきかねえ」 「うーん?どこだろねえ?」 しらじらしいぐらい滑らかな言葉のかけあいだ。二人してワンルームのリビングダイニングキッチン、あまり距離のない台所まで移動しながら床や棚、メガネのおけそうなちょっとしたところに視線を走らせる。 「ま、いいでしょ。そんなに急いで探さなきゃだめなの?宿直だから夜、オレ出ちゃうけどどうせ今日は」 暇じゃない、といいかけたカカシのセリフは続くサスケの言葉で一刀両断された。 「午後から一泊2日だ」 「は?」 呆然とする非常勤講師を後目にサスケは近視の眼をすがめた非常に人相の悪い顔でソファの近くにしゃがみこみ、手探りで床や皺のよったカバーをもちあげる。通算三度目の失敗におわってつかえずじまいになったスキンをゴミ箱に投げ入れ、もうすこし奥、壁との隙間をてさぐりする。 「―――――は?」 (みつけた) 我知らずもらしたため息はとても朝には似合わない。まったく、場所を考えろよなとサスケはすこし赤くなった顔をしかめた。踏んづけたらどうするのだ。 「え?なにそれサスケ」 信号待ちでバスが止まったのか、振動が窓からつたわってくるのに転寝をしていたサスケはぼんやりと目をあけた。隣の席のうずまきナルトは肘掛にだらんと上半身をもたせかけて、寝息を立てている。腹のあたりを虫にさされたのか、数学の公式を書き込んだ腕でもってバリバリ掻きむしりつつ安眠を貪っていた。そっとバスの後ろを見渡しても、幾人かが起きて会話をしているほかは寝ているか、ウォークマンに聞き入っているかのどちらかだった。カッターシャツの袖から伸びる腕に閉ざしたはずのカーテンから漏れる日差しが白く影を切り取っている。携帯の電波は圏外をしめし、あきらめたサスケは電源をおとした。 もとより携帯なんかつかいこなせない、とほざいて持ちもしない男だ。気まずい空気をかえる暇もなくあわただしく出てきた手前、夜にもう一度連絡をとるしかないかとため息をついた。 後三十分ぐらいでつくぞ、と担任のイルカがあくびをしながら言ってくるのに頷き、サスケはすこしカーテンの窓を指で押し広げる。 藍をぶちまけたような空と白く灼けた夏雲が生い茂る樹木の合間、紫にかすむ山並みのむこうに見えた。 生まれ育った町から高速道路にはいり科学記念うんたら館を経て、たどりついたのは山深く、学年の二分の一だから総勢およそ一〇〇名ちかくはいるはずだ。これから由緒ある禅寺で座禅体験をしたあと宿舎に入り、夜は地元の人と夕食、交流をふかめることで自国の文化を学ぶ、としおりには書いてある。ちなみに後半分は海沿いの宿舎にいき、船舶にのったりホタルイカの観察をしたりするらしい。振り分けはどうかと言えば、学級委員長がひいたくじで決まるという、実にシンプルなものだった。 学校が補講のほか1コマ千円でする夏期講習の前期が終了した翌日、高校一年生のみクラスメイトとの交流を深める、という意図でもって一泊ニ日のオリエンテーションが組まれているのだった。バスにのって最初の1、2時間こそ企画だのなんだので遊びどおしだが乗車時間が長くなるにつれ、一夜漬けの生徒が大半をしめるために沈没者が多数でるのだった。 「ついたぞー!荷物降ろすから順番にならんで出ろよー」 おしよせる草いきれと蝉噪に目の前が赤く白くなった。 夏の暮れを思わせるように早く傾いた西日が昼顔のうすい花を照らしている。西空に金色に染まった雲がよこざまにたなびいていた。日焼けした畳の乾いた匂い、山姫のふところ深いところでは静けさの質がちがう。聞きなれた電車の音や車の音が耳の奥でよみがえろうとしては途切れ、蝉しぐれのしじまは破れることがなかった。 宵時分からはじまる星祭りの設営をてつだったあと、幾分か早い夕食をとってから村営の浴場をかりた一行は荷物をほどき、私服にきがえだしている。四苦八苦しながらすこしカビと樟脳がにおう蚊帳をつりさげる。そこかしこで焚かれる除虫菊の青臭くいぶすようなにおいがした。 クラスの点呼をとってからサスケが部屋に帰ると、すでに布団をしいたキバ、ナルト、シカマル、チョウジは部屋におかざりのようについているテレビをつけ、チャンネルが違うしすくねえと騒いではボタンをがちがち回している。振り返ったのは欠伸をして涙目になったシカマルだった。 「サスケ、祭り行くか?」 「おまえらは?」 「ぼくは行くよ」 「そりゃおまえは行くだろうな」 すでにゴミ袋を用意していたシカマルが当然といわんばかりにうなずいたチョウジにため息をつき、ちらかった菓子袋をかたづけるようチョウジに渡した。成長期の連中のなかでもあっぱれ気持ちがいいぐらいの食いっぷりだ。見てるだけでなんとなく負けたような満腹になりそうな気になる。 んじゃ、とキバが膝をたたいて立ち上がった。 「サスケもきたし、くりだすぜぇー!」 夜は俺の時間だ、ひゃっほう、といいざま襟元を後ろから引っ張られてサスケはよろけそうになった。 このあとは十一時の点呼までは自由時間になる。と、いってもなにぶんにも山深いため娯楽というものがほとんどない。せいぜいが星祭りにあつまった縁日に出張るぐらいが関の山だ。監督と称して教師陣もすこし羽目をはずすためにあまり厳しくはないのだけが救いだ。 むかしから養蚕をあつかっていた土地柄のためか、旧暦の七月七日になると山にある村の人口にしては大きめのお宮で星祭がおこなわれるのは恒例だった。話をきくに羽衣伝説と牽牛織女の話と盆踊りとをいっしょくたにしたようなものらしいが、めずらしく夜歩きを公認された的屋めあての子供たちにはあまり関係がない。 かろうじてアスファルトで舗装されただけの道は昼の熱をのこしてサンダル越しにも熱いのがわかる。夜風もわすれたころに吹くばかりでTシャツがぬるんできていた。時季がよければ蛍がみれたかもしれないが、おちこちから忘れたように蛙の声がするばかりだ。 「おい、ナルト、おまえちゃんと道しってんのかよ」 「おう!?心配すんなってキバ。だいじょーぶだいじょーぶ、だんだん祭りの音でっかくなってきてるってばよ」 「胡散くせェ」 ぼそりと言ったサスケに、キバがそーだよなァ!と激しく同意し、ナルトがむっと顔をしかめたが、前方に半被をきた背中を発見し、にんまりと笑った。「ほらよー」 「調子にのって田圃に落ちんじゃねえぞ」 「うぉっ!」 サスケが言った瞬間、あぜ道の草を踏んでナルトがぐらりとよろける。 「ほんとお前ってはずさねーよなあ」 「んだよ!シカマルまでえ!うるっせーっつうのォ!」 ぎゃあぎゃあいいながらゆるい勾配の坂を折れ曲がりながらのぼっていけば人影もいつしか増えて山宮の入り口にたどりつく。青錆びた鳥居、石灯篭には火がともされている。夜天を黒くきりとる闇を通り抜け長年踏まれてすっかり丸くなった石段をのぼっていけば、とたんにひらける日中とまごう明るさだ。 なんとなく、こんなのくだらないと思いつつも楽しんでしまうのが祭りのおかしなところだ。夕食を食ったといえまだまだ成長期だ、財布の方が胃袋に追いつかない。ついでに型抜きやらヨーヨー釣りやらをして、意外な器用さをみせたシカマルが一人勝ち、そこそこ無難に金魚をすくって点数を稼いだキバ、ぶきっちょなナルトとサスケは負け組で、頬袋でもあるんじゃないかと疑うくらい口にものをつめこんだチョウジとほのぼのしゃがんでいたりする。 といってもほのぼのして見えるのはぱっと見だけで、田舎のヤンキーよろしく境内のすみっこでしゃがみこみ、食べ終わった杏飴の割り箸や小枝で仁義なき○×ゲームを繰り広げていた。二人の足元には勝敗を記した正の字がたくさん並んでいる。 ひきずりまわされたシカマルがめんどくさいと戻り、遊びにあきたキバも戻ってくる。 「あ、シカマル、そこエロ本」 雨風にさらされてしわしわになった卑猥な雑誌が木陰に落ちていたのをチョウジが発見する。エロ本!といち早く反応したのはキバとナルトの二人だ。枝でシカマルがつんつんするのを拾いあげ覗きこむ。 「うわ、古ぃってばよ、この格好」 「何年前のだよー」 B級アイドルだのレースクイーンの見えちゃいけないどこそこがチラリだのそんな投稿写真の雑誌らしい。笑いながらひっくり返していたナルトが膝でささえた手で頬杖をついた。 「でもこんなんて嘘ッこだよなあー」 「そうなんか?」 「だいたいこんな変態な体験談とか、どうせ編集が適当に書かせてんじゃねぇ?『十三歳の家出少女と初体験しちゃいました、最初は嫌がってたけど最後はもう…』、だって。ははは、嘘くせー。エロゲかエロビの見過ぎだっつうの」 「……」 笑うナルトにシカマルとキバが眼を見合わせる。 「あのさ、やっぱさ、おまえってさ……」 「ん?」 「やっぱ前の彼女としたんか?」 「ん?うん。そりゃ、付き合ってたもんよ」 「そのう、やっぱ、い、痛がったりとかすんの」 「骨盤がミリミリミシミシ」 「……こ、つばんかー」 「っていうのが赤ちゃん産むときの感覚なんだってよ。気分的には似たようなもんで、なんでこんな面倒なことしなきゃいけねーんだ、楽しやがって男ってむかつくって思うぐらいだって」 「……俺、男でよかった……」 「うん、そりゃ俺も思う。あんまり痛がるから俺、四回ぐらい未遂だったもん。ほんっとうにダメそうでさー」 「お前って……意外にがまんづええのな」 おりゃちょっと感心つーか尊敬したぜ、とキバがいうのにナルトは笑う。 「いや、つーか最後なんてもう彼女半べそでごめんねとか言ってきてさ、女の子にしたらそういうことって恥ずかしいことじゃん。なんかもうかわいそうだったってばよ、あれ」 「って、あれ、サスケがいないよ」 「ありゃ?」 「…めんどくせー」 「サスケちゃーん?」 ナルトおまえそれアイツまじで怒るからよせって、とキバがとがめても答えはない。夜祭の袖にかくされるようにしてサスケの姿はなくなっていた。 石段を駆け下って、人ごみに逆らう。明りにちらほらする知り合いの顔に見向きもしない。宿舎から借りたサンダルなんかでくるんじゃなかった。走りにくかった。 穂を重たく垂れた田圃のあぜ道を走って坂に上れば国道に合流する道路だ。濃藍の空に銀河が見えた。 夏期休暇明けの実力テスト問題作成が一段落したところでカカシは保存をかけ、背もたれに体重をかけた。パソコンの画面を長時間みつめていたせいで眼がつかれている。極端に視力のよわい左目はなおさらだ。 雨音が響いている。 誰もいない校舎で明りがともっているのは数学研究室だけだ。宿直の当番だったが必ず学校にいなければいけないわけではない。宿直イコール施錠係にちかいのだ。だからわざわざカカシがのこる必要はなかったのだが、昨夜の匂いがまだ残っている自分のアパートに帰る気もあまり起きなかった。 ワーカホリックだな、と目下恋愛中の生徒は呆れたように言うだろうが、そもそもこんな寂しい夜をすごさなければいけなかったのは、あっちが予定をちゃんと言っていなかったせいだ、とすこし八つ当たり気味な不満もある。携帯に自宅からなんどかかけてみても電波が届かないと無機質な声がするばかりで声もきけなかった。 操作や説明書、料金コースも煩雑で持っていなくてもカカシひとりはまったく困りもしない。一度、持ったこともあったがそうそうに面倒になって放り投げてしまった。だがこうなると持っていたほうがよかったかもと思う。 (そりゃ、俺だって忘れてたけどさー) 昼ぐらいまでだらだらのんびりして過ごしたかったのに。 だが機嫌を損ねるにはただ単にカカシが忘れていたという理由がどうにも間抜けだし、あんな声でごめんといってくる彼に責めるようなことを言うのは躊躇われた。表面張力は最近ぎりぎりで、よくあそこでやめられたと思う。 罪悪感につけこむことはもちろんできると思う、つけこまれたなんて思わせないことも。 (でもそんなの、つまらないし) 思い通りにできるものばかり欲しいならわざわざ人間とつきあうはずがない。無愛想な唇がほんのすこしほころぶだとか、剣呑な眼差しがふいにたわむだとか、悪態ばかりの声音が粉砂糖でもまぶしたようになるだとか。西瓜だってほんのちょっと塩をかけたほうが甘く感じるのだ。 そもそもできないぐらいで嫌いにはならないし、入れるだけがセックスじゃないし。でも教えてやるつもりはない。悪趣味なことに、すまなさそうに謝られるのも嫌いではない。ちょっとした優越感だってあるからプラスマイナスゼロだ。 いいよ、と言って言葉をさえぎった瞬間こわばった背中を嬉しがった自分をカカシは知っている。 (やな大人だねー) ふとデスクの向こうで古びた電話のランプが赤く点滅する。やがて鳴り出した音にカカシは立ち上がり受話器をとりあげた。 「はい。こちら――」 『カカシか』 学校名を名乗ろうとした呼吸をさえぎられたばかりかといきなり呼び捨てにされたことに眉をひそめるが、思い当たってびっくりした。 「サスケ?なんで?」 『あんた宿直つってたから』 携帯つながらねえし、と言うのにカカシはプリント類が山積したデスクに腰をかたむけた。サスケのクラスで副担任をしているおなじ数学主任の教師の机には春にとったものだろう、満開の桜をバックにいくぶんか制服の丈が大きめで緊張気味の顔がある。 「今どこ?」 『公衆電話だ』 「へえ」 雨天でも星祭りは決行なのだろうかスピーカーの向こうからは神楽太鼓と喧騒のざわつきが漣めいてとおざかってはちかよってくる。顔がみえないせいですこし聞き取りにくい声変わりしたての声はほんのすこし口数が多いし、聞くこちらも耳をそばだてていた。 「あめなのに星祭り?」 織姫も彦星もあえないではないか、と思う。 『は?』 そっけないなあと苦笑が零れる。 『あめなんかふってねえよ。雲もない』 そっちは雨か、とすこし笑うような声が遠くなる。どんな顔をしているのかと思うと、とたん距離が堪らなくなった。緊張するばかりの背中がだんだんほどけていくのを見たいし、キスに瞼をあかくするのも見たい、意外になじみがいい唇や背中やいろんなとこにさわりたい。サスケの体はサスケがおもうよりずっとそういうことが好きなのを知っている。 「今度いつ暇?」 『盆明けまではわかんねえよ』 「ふうん」 『後期が始まれば会えるだろ』 「オレがひまじゃない」 無理をすれば、と言おうとしたところで音がみだれた。ノイズにかき消されてしまったサスケの声に受話器を強く耳に押し当てても聞き取れない。 「なに?」 『あんたこそなにか言っただろ』 「いいから」 『…星がすげえっつっただけだ』 「あんたとか言ってなかった?」 ちっと舌打ちが返るのに、なにを口惜しがっているのだか意味がわからない。甘い雰囲気よりなにか好戦的にもちこまれるのは嫌いではない。でも甘い空気をつくるととたんに背筋が落ち着かなさそうな顔を見るのも面白くて好きだ。 「電話でだんまりは感じわるいよサスケくん」 『しつけえな。あんたもくればよかったのにっつっただけだ』 「……うそ」 『嘘だ』 「―――なにそれ。オレのときめきをかえせ」 ぼやけば合宿あけなら会えるぞとしれっとした声が返ってくる。機嫌がよさそうに切れ長の目を細めている様を思い浮かべたカカシはやっぱり休み明けには無理してやろうと決心した。電波の向こうの恋人は頼んでないと怒るかもしれないが知るもんか。 「あ、サスケ!」 どこ行ってたんだよ、探したじゃねえかってばよ、とキバやシカマル達をおいて坂道をのぼってきたナルトが文句をいう。だがTシャツの襟元でチタンフレームのメガネをすこしずらし顔にうかんだ汗をぬぐうサスケにだまりこむ。 「おまえ走ってたんかよ」 「……」 国道と合流するろくろく信号もない道路がえがくカーブ、自販機と郵便ポストのとなりで電話ボックスが街灯に照らされていた。それからサスケの顔も。 「すんげー、赤えぞ」 ―――『合宿から帰ってきたらすぐしていい?』 「……うるせー」 百も承知だ。 |
「晴天なり。」/カカシサスケ |
イインチョ、に寄稿した文の再録です。 本編があとづけだったため、時系列がおかしいですが、 ありがとうございました! |